【オープニングレポート】ハードロック工業
中小企業のあいだで、企業を退職した人材を活用する動きが広がっている。新卒学生の売り手市場が定着するなか、豊富な知識、経験を有する企業OBいわゆる「プロフェッショナル人材」に熱い視線が注がれる。プロ人材をいち早く“戦力”として役立てている中小企業を追った。
政府も企業を退職した人材の再就職に向けた動きを後押ししている。「プロフェッショナル人材事業」(プロ人材事業)を行っているのが内閣府だ。東京都をのぞく46道府県にプロフェッショナル人材戦略拠点(プロ拠点)を設置。各拠点のプロフェッショナル人材戦略マネージャーが地域金融機関などと連携し、中小企業とのマッチングをサポートしている(詳細は『戦略経営者』2017年5月号16頁)。
拠点のひとつ大阪府プロフェッショナル人材戦略拠点は2016年1月に開設された。同拠点の乾俊人マネージャーによると、ことし3月末までに成約したマッチング件数は91件。海外への赴任経験者、設計技術者、経理業務経験者などさまざまな人材を地元の中小企業に橋渡ししてきた。なかでもシャープ元社員に関わる案件は20件以上を占めるという。
「まずは中小企業経営者や経営幹部と面談して課題点をうかがい、求める人材像を明確化するところからはじまります。連携している民間の登録人材紹介会社が候補者を選定し、企業は面接等の選考を実施して採用を決めるという流れです」(乾マネージャー)
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